【和訳・解説】"Tomorrow" - Tyler, The Creator|CHROMAKOPIA
- T.Y
- 2024年11月2日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年11月13日
タイラーザクリエイターの新アルバム、CHROMAKOPIAからトラック10、"Tomorrow"を紹介する。ラテンギターの悲しげな響きが胸に残る一曲だ。
Tyler, The Creatorの和訳はこちらから!
[Intro: Bonita Smith]
(Give it up)
(諦めろ)
Nigga, I'm gettin' old and I need a grandchild, please (Give it up)
ねぇ、私ももう年だし孫が欲しいんだよ、お願い(諦めてくれ)
Just one, please, all I need is one (Give it— Give it up)
一人でいいんだ、頼むよ、一人だけでいいからさ(諦めてくれ)
We need a little Ty-Ty walkin' around here, okay?
よちよち歩くおチビちゃんが欲しいんだよ、分かる?
We need a little dookie booty runnin' around here, okay?
小っちゃな真ん丸の赤ちゃんが走り回ってるのが見たいんだ、分かる?
[Verse 1: Tyler, The Creator]
My mother's hands don't look the same
母さんの手が違って見える
These jet black strands are turning gray
ジェットブラックだった髪も、灰色に変わってく
I'm gaining weight, I'd rather rest
俺も体重が増えて、休んだ方がいいのかもな
The thought of children, it brings me stress
子供について考えると、ストレスが貯まるんだ
Because time is changing
だって時はとめどなく流れてゆくから
[解説]
・母親も、自分も命がすり減っていっていることをはっきり認識させられる年齢になった彼は、所帯を持って子供を作るべきなのかという葛藤に揺れている。同じアルバムに収録されている"Hey Jane"では自分が一人だけを大事にすることはできないと女性が自分の子供を産むことを阻止しようとしていたし、"Take Your Mask Off"でも自分勝手な自分が親になることが想像できない彼の姿が描かれていた。
[Chorus: Tyler, The Creator]
But don't you wait on me (Don't), I'll be fine
でも俺を待たなくていい、大丈夫だから
But don't you wait on me, I'll be fine (Don't, don't)
俺を待たなくてもいいんだ、大丈夫だからさ
Don't you wait for me
待ってくれるなよ、
'Cause time got nothing right, don't, uh (Don't)
だって時間は何も解決してくれないんだから
[解説]
・冒頭にあったように、母親はタイラーが変わってくれることを期待しているのだ。ただそれは彼の人間性の問題であり、生まれ持ったものを変えるには時間は貧弱すぎる。
[Post-Chorus: Tyler, The Creator]
Worry 'bout it tomorrow (Don't, don't)
明日が心配なんだ
Worry 'bout it tomorrow
明日が来るのが怖いんだ
Can you worry 'bout it tomorrow? Ayy, ayy, ayy (Tomorrow)
お前はそんなこと考えたことあるか?
Worry 'bout it tomorrow (Tomorrow)
明日が心配なんだよ
[Verse 2: Tyler, The Creator]
Yeah, what's gotten into me? Nah, that ain't the energy
俺に入り込んだのは何だ?いや、エネルギーじゃないぞ
That version of T that you knew was a memory
お前が知ってるタイラーザクリエイターなんて記憶に過ぎないんだ
Who is that? You niggas get too attached to hear it
そいつ誰だよ、お前らそれを聞きたくて仕方ないんだな
Fear it, face clear, few wrinkles on my spirit
恐れてる、顔はきれいでも、魂にしわができたんだ
[解説]
・皆が期待するタイラーザクリエイター、それはエネルギーとユーモアにあふれて、自然と周りにいる人間が楽しくなるような人間像だと思う。ただそれには若さが不可欠で、もう同じ音楽を作ること、同じ人間でいることはできないとはっきり言いきっている。
Now, cousin, this ain't no tubbin'
いとこよ、これは水浴びじゃないんだ
I don't like cages, I'd rather be flooded
囲まれるのは好きじゃない、あふれ出す方がずっといい
Thought this shit out, I pop out with that oven
この間ずっと、俺はオーブンから飛び出してる
Tell that new version of me that I'm comin', yeah
新しいバージョンの俺に俺が来たぞって伝えてくれ
[解説]
・水浴びじゃない、というのはもうそういう年でもないということか。のちのfloodedとも繋がり、限界と制約を破壊してきた彼の姿が思い起こされる。
・オーブンから飛び出す、というのは常にホットであるということでもあれば、cook、つまり良いものを作り続けてきたということでもあるだろう。
・彼は自分の人格を分離してとらえるということをずっとしてきたアーティストであり、自分の変化する先の人間像を想像している。
My brodie had another baby, that's like number two (Number two)
仲間にまた子供ができた、しかも二人目だとよ
My homegirl, her knot tied, she like thirty-two (Thirty-two)
俺の女は髪をきつく編んでる、32歳くらい
They sharin' pictures of these moments, shit is really cute
皆はそういう瞬間の写真を見せてくれるんだ、とっても癒されるよ
And all I got is photos of my 'Rari and some silly suits (Man)
で、俺にはフェラーリと変なスーツの写真しかないんだ
Mhm, will I flip the switch and finally settle down?
うーん、俺はスイッチを切って最後に落ち着くべきなのか?
Mhm, or go the other way and keep my panties down?
それとも、違う方を選んでパンツを下ろしてるべきなのか?
[解説]
・このアルバムの中でもフェラーリは幾度となく登場する。変なスーツと聞くと、"Earfquake"のMVで見られる水色のスーツが思い出される。
・もう所帯を持って落ち着くべきなのか、という問いは実は最初の曲である"St. Chroma"でも近いものが吐露されていた。
”I just need this time to myself to figure me out-out
Do I keep the light on or do I gracefully bow out?”
”ただ自分を理解するためにこの時間を取ったんだ
俺は明かりをつけ続けておくべきなのか、それとも潔く身を引くべきなのか?”
パンツを下ろしておく、というのは今まで通り性に奔放に生きるということだろう。
Uh-huh, I'm too paranoid, so I'ma air it out
妄想に囚われすぎちまった、だからさらけ出そうと思ったんだ
And any pressure that you puttin' on me, I'ma tear it down
お前らがかけてくるどんなプレッシャーも、壊してしまおうと思ったんだ
[解説]
・paranoidというのは"Noid"一曲のテーマにとどまらず、このアルバムを通してかなり重要な意味を持つ概念であるように思える。この部分は彼がこのアルバムで成し遂げようと思ったことを上げている。
[Chorus: Tyler, The Creator]
Don't you wait on me (Don't you wait on me), I'll be fine
俺を待たなくていい、大丈夫だから
Don't you wait on me (Don't you wait on me), I'll be fine
俺を待たなくてもいいんだ、大丈夫だからさ
Don't you wait for me
待ってくれるなよ、
'Cause time got nothing right
だって時間は何も解決してくれないから
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